【FP 大阪】運用しながら取り崩し?とは??
取り崩しとは、運用してきた金融商品を決まったタイミングで自動的に現金化していく方法です。
資産運用をして老後資金を準備する場合、いつ現金化するかのタイミングが問題になります。
「年金だけでは足りない時に売却する」という考え方がありますが、大半の方が年金だけでは満足で暮らせないのが現状ですよね。
取り崩しのキホン知識
一般的に、定時取崩しには下記の3種類があります。あなたにぴったりの手法はどれでしょうか?
①定額:保有する投資信託を毎月、一定金額で取り崩していきます。
②定率:保有する投資信託を毎月、その時点で保有する口数の一定比率で取り崩していきます。解約する金額は毎月変動します。
③定口:最終受取年月を指定します。初回売却月から指定年月まで保有する投資信託の保有口数を等分し、毎月売却していきます。
定率は少し難しい考え方なのですが、メリットは大きいかもしれません。定率での取り崩しは、残高の減少に伴って取崩比率を変えていく必要があることや、受け取る金額が安定しないという課題はあるものの、毎月の取り崩し金額でみると、基準価額が高い時には多く、低い時には少なく取り崩すこととなり、時間分散の効果を得る事ができるため、オススメです。
資産寿命を延ばす
取り崩しは、運用を継続しながら、年金のように少しずつ売却して現金で受取ることができるので、一気に解約してしまうよりも資産を長く維持できる可能性があります。
たとえばあなたが貯めた預金2000万円を65歳から毎月8万円ずつ取り崩す場合、資金は86歳の時に尽きてしまいます。
「人生100年時代」といわれる中、やや心細い数字ですね。しかし運用しながら取り崩すと、運用収益がプラスの場合、預金を引き出すのと比べて資産を長持ちさせる効果があります。
たとえば2000万円を年率3%で運用しながら8万円ずつ取り崩せば、98歳まで資産寿命を延ばすことができます。
70歳までは資産形成が基本?
もしも「60歳で会社を定年退職して、あとは悠々自適の老後を送ろう」と考えているとしたら、見通しが甘すぎます。
厚生労働省「令和3年度簡易生命表の概況」によると、2021年の日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳。さらに、65歳を迎えた人の平均余命は男性約20年、女性約25年となっています。つまり、65歳を迎えた人は平均的に男性85歳、女性90歳まで生きることが想定できます。
人生100年時代、日本人が今後も長生きになっていくことを考えると、60歳以降も、労働収入を得られるうちは働いて、資産形成も継続していくのが良いと考えます。
とはいえ、お金を使うことを我慢する必要は一切ありません。「お金を使う」ために貯めてきたのですから、実現したいことがあれば、使っても問題ありません。ただ、お金を使い切ってしまうと、その後の老後人生が困ることになるので、限度は考えましょう。
なお、資産を取り崩す場合は、運用して増えた利益の範囲内での取り崩しであれば、一定の資産を維持し続けることができます。これは、FIRE(経済的自立と早期リタイア)を実践している人のルールと同じです。
資産形成は早めの戦略が大事です。
ご相談はお気軽にしてくださいね。
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