子どもへの教育投資に、効果を求める?教育投資の実際【FP 大阪】
投稿日:2023.08.10
子どもの教育費は、進学する学校にもよりますが、約561万円~約1,851万円にものぼります。本人の意思や家族の意向、家計の状況等で変わってきますが、子どものために教育資金をある程度ためておく必要があります。
さらに、習い事も幼少期から始めれば、それだけかかる費用は増していきます。
でも、結局は教育投資してもあまり意味がないのでは?と思う方もいますよね。
今回は、データによる、教育投資の実際を一部ご紹介したいと思います。
家庭の所得と、子どもの学力の高さは関係している!?
所得が多い家庭では、経済的に厳しい家庭よりも教育資金が潤沢にあります。
教育に費用をかけられる分だけ、子どもの学力が一概に上昇するとは限りませんが、相関関係があるといわれているのです。
東大合格者数の高校ランキング(2022年)上位20校中、15校が私立という結果に。
調査によると世帯年収が1,050万円以上と答えた学生は42.6%にもおよぶのだとか。
教育投資の収益率をご存じですか?
教育投資の収益率とは、“教育の費用に比してどの程度の高収益をもたらすか”を示す指標です。
ノーベル経済学賞受賞者のジェームズ・ヘックマン教授らの研究の結果、子供の年齢が小さいうちほど投資の収益率が高いということが明らかになったのです。
これは、経済的に恵まれない3歳から4歳のアフリカ系アメリカ人の子供たちを対象に、学校と家庭教師による教育を施し、就学前教育を受けなかった同じような経済的境遇にある子供たちとの間で起こる、その後の経済状況や生活の質の違いについて、約40年間にわたって追いつづけるという実験によって判明しました。
就学前教育を受けた子供たちは、受けなかった子供たちと比べて、学歴・所得・雇用などの面で大きな効果を上げたことが分かったのです。
さらに、就学前教育を行ったことによる社会全体の投資収益率を調べると、15~17%という非常に高い数値が出ているのです。
幼児という短い期間に教育へ投資したほうが、様々な観点からゆくゆくは受験期などで効果を発揮しリターンが返ってくるといえるでしょう。
幼児教育・保育の無償化がスタート!
令和元年10月から幼児教育・保育の無償化がスタートし、国をあげて幼児期への教育に力をいれようとしています。
幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスの子供たち、 住民税非課税世帯の0歳から2歳児クラスまでの子供たちの利用料が無料になります。
その期間、本来かかる費用を幼児期への教育資金へ回すことができるということですね。
「習い事はまだ早いかな」など、悩んでいるご家庭は、就学前に行う事により、収益率が高く効果的で経済的な教育投資となるメリットを踏まえて、検討するのも良いかもしれませんね!